03.12.6 By.ゆみ

御幸する高津比刀@と 供奉の人々

三山七年祭 高津ひめ神社花流しの記録T

2003.11.03 in
高津


花流しの朝

 三山の大祭から一夜明けて、花流しの朝。
 今日は一日、高津ひめ様は神輿で高津のムラ内を御幸します。
 お天気は、曇り空。まもなく雨になると予報は告げていました。

 この日も朝早く7時半からの神事と発輿式を済ませて、8時に神社を出発した神輿は、「西」のニワの細い道を巡っていました。
 静かなたたずまいの旧村の風景、あざやかな花笠の先触れが、七年に一回のハレの日を彩ります。


古くからのムラの道はどこも狭い道

最初のヤド、トーゼム宅で(8:50)

神輿を追う囃し方の屋台は、道幅ぎりぎりの軽トラ


最初のヤドへ
 
 朝8時から夜8時半までの12時間以上の長旅。その間9ヶ所のヤドで休憩をします。
 最初のヤドは、トーゼムさんの屋敷内。昔ながらに広い庭と納屋を解放して一行を迎えてくれました。

 かつては、「ダイメン」という旧家が27軒あり、その家ごとに酒や御馳走を用意しセッタイをしていました。
 現在は、旧家の庭や空き地を提供してもらい9ヶ所の休憩所を設け、カカリ(経費)は実行委員会予算から、セッタイは各ニワ毎に分担して奉仕するようになり、各戸では重箱一重の料理を持ち寄ります。
 その分、旧家の女性たちが夜も寝ずにセッタイの準備をしたというのは伝説になり、ファミリーで祭りを楽しめるようになったようです。
 
  

昔ながらの広い庭で休憩(9:01)




囃し方の青年が納屋の前で、神楽を披露


ムラウチの道

 高津には、昔からの幹線道路である旧けみ川道と、高津団地行きバスの通る坂道がムラの中を十文字に通っています。
 (さらに、その外側にバイパスと広い新道ができていますが、ここはだいたいは渡るだけです。)
 大きな屋台は旧けみ川道とバス通りの坂だけの巡行ですが、神輿は村境のツジキリからツジキリまでの道を、氏子の家の前で揉みながらくまなく回ります。
 ですから、そのほとんどが、屋敷林と長い旧家の塀に挟まれた狭い道です。

 朝の早いころ、また夕方暗くなっての巡行は、決して見物人も多くはありません。
 神輿は、神輿の到着を待つ氏子の声援とおひねりを浴びながら、ただひたすらにムラウチを巡って行きます。
 


道幅いっぱいの渡御(9:23)
うっそうとした屋敷林を抜けて・・
委員長のうちも家族総出で神輿を迎えます