8/25 敦煌の史跡

莫高窟

       
     
  鳴沙山東の断崖に位置する莫高窟遠景   莫高窟記念撮影用の門  
         
   

たくさんあってもう何窟だかわからない・・

 
  第九層外観      
         
       
  莫高窟ゲート、ここでカメラなどの持ち物を預ける、

内部は懐中電灯のみで見る、もちろん撮影禁止

     
       
  絵葉書から見学できたものを載せました    
         
     
 

第57窟の美しい菩薩像(初唐)、ここは別料金の特別窟

  第249窟 西魏・狩猟図  
 

   
 

第17窟 唐・経典がつまっていた石窟の菩薩像

  第249窟 西魏・天宮伎楽天  
 

第259窟 北魏・禅定仏

 

 

 
         

 

色の黒い天女

上の絵のように、黒い肌の天女や千体仏がたくさんいて、一瞬ギョッとしてしまうが、これはたぶん鉛白が使われていたため。長い間に硫化鉛になって変色してしまったのだろう。

鉛白の方が、胡粉などのカルシウムや黄土に比べ、光り輝くような白さであった。(もしかしたら水銀も使われていたかもしれないが、こちらも変色する)

今は、チタンの白色顔料が使われることが多いそうだが、これは19世紀以降に限られるそうだ。

以上、東京文化財研究所の早川先生からお聞きした受け売りです。(Y)

敦煌ものがたり

“敦煌ものがたり”というタイトルの本を3冊持っていきました。

シルクロード大好きのMさんからご紹介いただいた松岡譲『敦煌物語』(講談社学術文庫)は、名著として名高い。この小説が最初に発表されたのは1937年(昭和12年)とのことです。当時は探検隊しか足を運べなかったのですから、著者は机上の旅しかできなかったわけです。解説を書かれた上原和氏は、戦前に書かれたこの書が、歴史の真相の把握に誤りがない、と賞賛されています。

中野美代子『敦煌ものがたり』(中公文庫)のあとがきを読んで驚きました。著者は敦煌に行ったこともなければ、これからも行くことはない、というのです。今日では、私達がしたように容易に西域に行くことができるにもかかわらずです。それは、松岡譲に対する礼儀とおっしゃっておられます。

もう一冊は、新潮社のとんぼの本『敦煌ものがたり』(東山健吾 松本龍見 野町和嘉)です。ハンディーでありながら、カラー写真も美しく、莫高窟訪問のアドバイザーとして大変参考になりました。目次ページを含め3箇所も57窟の樹下説法図が掲載されています。別料金ということでしたが、東山先生が「保存のよいことと、その容姿の優美なことで、莫高窟の唐代壁画の白眉」(『敦煌三大石窟』講談社選書)と絶賛されておられる、この美しい脇侍菩薩を見ることができました。この本のおかげです。(T

   
  敦煌市博物館      
       
  白馬塔      
     
  インドの高僧・鳩摩羅什が経典を担わせた愛馬の死を市民が悼んで
建てた仏塔
  鳩摩羅什と愛馬の伝承を描いた説明板  
         
  沙州故城      
     
  敦煌の旧城跡「沙州故城」は、崩れかかった城壁のみ   沙州故城の城壁から。この付近は洪水の被害もあって再開発され、
「新城」ができるらしい。