2008.8.9
By.さわらびY(ゆみ)

=姿を現した八千代市平戸台8号墳=
その発掘調査と見学ルポ 
No.9
  

8月の酷暑の中、発掘は続く


8/4(月)、この夏最高の焼けつくような暑さの中、平戸台8号墳の調査現場では、
「掘り方」(石棺を納めた土坑)の調査が続いています。 

西側から、石棺の外側の土を除いていきます。

石棺の側石は粘土で丁寧に補強されていました
8/7(木)石棺の周りが完掘されました 
    

「掘り方」が完掘され、石棺の外側の姿があらわれました。
南側1枚の側石は、倒れていたのではじめに除かれました。
ちょっとそこだけが惜しいけれど、見事な作りです。

写真撮影と、

計測が続きます


☆  ☆  ☆  ☆  ☆

8月9日 側石が除かれた石棺です

この日、八千代市郷土博物館では、笹生衛氏の 「八千代市の古代集落」講演会が開かれました。
講演会が終わってから、講師の先生をお誘いして、平戸台8号墳の現場を見ていただきました。 

最後に5枚の底石だけ残りました。

移された側石と蓋石の一部。意外と大きいです。重かったでしょう。
短刀の出土した北側の有天井土坑。
佐倉の工業団地の発掘調査などでも検出されているとのこと。
8世紀に入ってもこのように周溝に埋葬されることがあるそう。
古墳がまだ一族の墓域と認識されているからでしょう。

墳丘の裾部に箱式石棺など埋葬施設がある場合、最初から地山のローム層を掘って石棺の据えたのか。
あるいは墳丘頂に木棺直葬の主体部があったが、墳丘表面の封土が削れて現在不明なだけなのか。
後者の場合墳丘裾部の石棺は、2次的利用とも考えられわけで、封土から地山に達するまで掘っているかどうか、地層の詳しい分析結果が待たれるとのこと。

現場の調査作業は8月の中旬で終了とのこと、このルポも、THE END といたします。
ご覧いただきありがとうございました。感想や考察、新しい情報はブログなどでまたお知らせいたします


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平戸台8号墳発掘調査で活躍された田中さんのHPです