2004.7.30 By.ゆみ
-真夏の大地に 雨を祈る-
館林市木戸町のささら舞を追って その2
街道を行く木戸町ささら舞一行
3. 獅子に扮する
記念撮影の後、深諦寺の境内で、鞨鼓(小太鼓)を腹に結び、獅子頭を着け、三匹の獅子に扮します。
「木戸町ささら舞保存会」のメンバーが3人ずつ交代して、獅子の舞を行うのです。
これに笛の奏者が3人つきます。
獅子舞奉納の時には四隅に、花が2本、太陽と月をかたどった飾り物(「まんとう」)それぞれ1本ずつ立てられ、これを持って運ぶのに4人、さらに1名ずつが幣束と保存会の幟を持ちます。
「ささら舞」というこの祭礼の名のルーツをたどると、かつては獅子とともに花笠をかぶり「摺りささら」を楽器として舞っていた歴史が偲ばれますが、今はささらは使われず、名前だけとどめています。
準備が整うと、お堂に向かって礼をし、2名による棒術が行われ、すぐに短い獅子舞が演じられた後、行列を作って出発しました。
獅子頭の背面の中は竹の籠、こうなっています
花と日月の飾り物も用意されます。これは太陽。
獅子舞の前に棒術の演舞が披露されます
獅子舞の奉納
炎天下のムラ内巡幸へ出発です
4. ムラをまわり、赤城神社へ
一行は炎天下、ムラの産土神社である赤城神社をめざして、元気よく進みます。
先頭から、幣束と幟、日月、獅子、花、笛の順です。前後に交通整理の係が3名。車の多い県道・足利-館林線を通るときは、交通整理の人も気を使います。
途中、幣束持ちに花代の熨斗袋を奉納しようと出てこられる氏子の家の方もおられますが、猛暑の真昼間ですので、それほど見物の人もいません。
行列の後には、参加者や見物人にカキ氷をふるまうための軽トラックが、屋台のかわりに続きます。
とにかく夏本番の暑さ。
獅子頭を被って舞いながら進む演者はもっと暑いでしょうが、撥さばきも足取りも軽やかです。
お聞きするとこのささら舞を奉納する祈願の目的は、雨乞い!
ですから、暑くて当たり前なのです。
県道を行くささら舞の一行 |
新しい家並みの中に、わらぶき屋根の家もありました、 |
赤城神社に到着しました |
一礼して獅子頭を社殿に奉納し、ほっと一息 |
5. 赤城神社に着きました
やがて赤城神社に着きました。
一礼して獅子頭を社殿に奉納し、装束を解いてほっと一息つきます。
あんなに晴れて暑かったのに、なにやら雲が怪しくなってきました。
このぶんでは、どうやら夕立が“期待”できそう。
河岸段丘の上にあるこのムラの畑には、夏の雨は必須なのです。