「オムちゃん」です!    仮面は「ムロさま」

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第4回馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム−「見沼文化」と漆工芸−

2007年10月8日(祝)  10:00−16:40
会場:さいたま市緑区「プラザイースト」多目的ルーム

 
井山紘文氏(画)

「第4回馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」趣旨

(1)馬場小室山遺跡を中核とした「見沼文化」の解明―「第51号土壙」の「ムロさま」と「環堤土塚」集落
 
 馬場小室山遺跡は極めて保存の良い縄文時代後晩期集落であることが判明し、2005年3月29日にさいたま市史跡となりました。
 それ以前から市民とともに勉強を進め、遺跡の価値と構造を「環堤土塚」と呼ぶことを提案してきました。それは晩期を中心とした集落構成で、多世代による長期に継続した集落の典型的な姿でした。
  しかも晩期集落を維持してきた特徴ある風習が巨大な「第51号土壙」に象徴されていたことも判明しました。希少な「安行3c式」人面文土器の「ムロさま」が集落としての価値を象徴しています。

(2) 「見沼文化」と漆工芸の発達―「オムちゃん」は漆工芸のスペシャリスト?
 さいたま市における縄文時代遺跡の中で特筆すべきは、芝川流域の見沼低地をのぞんだ地域文化の形成と展開です。
 見沼という自然環境に適応し共生した縄文人の叡智の結晶として漆工芸が、「オムちゃん」の時期に特に発達し、正に「見沼文化」に相応しい環境です。
 「見沼たんぼ」のルーツである考古遺産が豊富にあり、街づくりにとっては地域資源としての活用と環境の見直しが強く望まれています。

(3)パブリック・アーケオロジーの実践―遺跡の保護・活用から学ぶ新しい「考古市民学」の潮流―

 
第1回(2005年10月2日)から第3回(2006年10月15日)まで続けてきました「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」では、行政と市民、そして「学術・芸術ボランティア」が互いにパートナーシップで協力し合う姿を、パブリック・アーケオロジーとして提案しました。
 具体的には馬場小室山遺跡の重要性を広く市民と学習し普及させると共に、歴史教育的な意義のみならず、21世紀における地域経営資源である考古遺産の保存と活用を推進し、「街づくり」への貢献について「見沼文化」という人類史的な地域文化の再認識とその継承の重要性を提示し、継続的な研究と普及活動を展開してきました。

 アンケート調査の結果でも回答者の殆どが馬場小室山遺跡と「見沼文化」について強い関心を示され、継続的な活動に期待を寄せられていますので、下記の通り、馬場小室山遺跡を中心とした地域研究を紹介するとともに新たに市民交流会を企画した第4回目のパブリック・アーケオロジーを開催します。

「第4回馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」プログラム


10:00   開会挨拶  (9:30 開場)
10:05   実行委員長 挨拶          大田 尭氏
(東京大学名誉教授、元都留文科大学学長)
10:15   基調講演「馬場小室山遺跡と最先端の縄文考古学」 
                                      阿部 芳郎氏
(明治大学文学部教授)
11:15   入門講座 「漆」の話―「見沼文化」を豊かにした縄文時代のハイ・テクノロジー―」
                              神谷 嘉美氏
 (明治大学理工学部助手・漆工芸作家)
11:50 【市民交流会】 
 「馬場小室山遺跡と最先端の縄文考古学」
        
隣接の展示室にて、馬場小室山遺跡の資料や最先端の縄文考古学などについて、
          パネルなどによる展示解説を行います。解説員がご質問などにもお答えします。
    

14:00   語りつぐ馬場小室山遺跡
     (1)「映像考古学」による記録と継承      浅野 光彦氏 
(映像プロデューサー)
     (2)音楽による追憶と継承           飯塚 邦明氏 (実行委員会事務局長)
     (3)「見沼文化」への新たなる眼差し:赤と黒の縄文世界と縄文土器との対話
                 井山 紘文氏 (画家)・井出 政男氏
(造形作家・ギャラリー「風画」)
     (4)「見沼文化」の漆工芸や「オムちゃん」と「ムロさま」の考古学など
                         五十嵐 聡江氏 
(葛飾区郷土と天文の博物館)ほか

16:30  閉会挨拶


☆申し込み不要で 先着150名 【参加費無料】   ☆案内用のチラシです⇒PDFファイル
☆問合せ先   「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」実行委員会事務局
  〒336-0911 さいたま市緑区三室1972−9 東大能研内


会場へのご案内  「プラザイースト」多目的ルーム     さいたま市緑区中尾1440−8
  
  ⇒会場地図
アクセス
☆浦和駅(JR京浜東北線ほか)から 西口バスターミナル1番乗り場から約20分 「緑区役所入口」下車 バス時刻表
    (但し、 「市立病院経由南台行き・市立病院経由さいたま東営業所行き」を除く)
☆東浦和駅(JR武蔵野線)から 4番乗り場から バス時刻表
   @「浅間下経由浦和駅西口」行き約10分  「緑区役所入口」下車 
   A「プラザイースト南」行き約10分 「プラザイースト南」下車


井山紘文氏(画)

  ⇒ シリーズ「1 馬場小室山遺跡のかたるもの」 

 
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