2008.5.6
By さわらびY(ゆみ)

41  花と緑に包まれて・・馬場小室山とその周辺の遺跡を体感


花と緑に包まれて・・
   馬場小室山遺跡周辺の遺跡ウォーク


 ゴールデンウィーク最中の5月4日(みどりの日)、さわやかな晴天に恵まれ、今年も第4回目の馬場小室山遺跡を清掃しながら、遺跡の地形と現状を体感する恒例のイベント「馬場小室山遺跡クリーンアップ大作戦」が行われました。

 今回は遺跡クリーンアップに先立ち、歩いて遺跡周辺を探索する1時間ほどの遺跡見学会を企画しました。
 このコースは、事務局で前もって3月に下見をしたとっておきのコース(→「39 馬場小室山遺跡の周辺、そしてその後・・・」)です。
 5月になって、見沼周辺の山林の木々や花・街路樹も衣替えし、また違った景色の中を、午前9時、三室中学校前にお集まりいただいた地元の市民30数名と一緒に元気よく歩きました。

 用意された資料は、井山さんが書かれた馬場小室山遺跡とその周辺の復元図(⇒の絵)と、明治初期の迅速測図など。
 現在は区画整理で整備された市街地も、地図を片手に、かつての自然環境を思い浮かべながら、大宮台地と見沼に続く溺れ谷が織りなす地形を足と目で体験しました。
 


  
午前9時、三室中学校前に集合、資料を配布。早速歩き始めました。

「馬場北遺跡はこの坂を上がった所です」

かつてこの坂はもっと急だったはず・・

← この坂を上ると見沼を見下ろす台地の縁に出ます
  
坂の上からフェンス越しに見下ろすと・・
広〜い見沼が一望!

 かつての見沼は芝川と田圃になり、
さらに今は、田圃も畑になりました
馬場小室山遺跡の遺物包含層も
ここの埋め立てにつかわれています。 
     

ここが弥生時代の環濠集落のあった
馬場北遺跡


住居か土坑跡?
土の色が異なって見えます



この谷を下ると
溺れ谷が見沼にそそぐ開口部へ



   

この辺が一番低いところ

←ハナミズキが一番美しいとき
(花水木、学名:Benthamidia florida)
アメリカヤマボウシともいいます




三室中学の南西側には
まだ区画整理されていない谷と
斜面林も残っています

馬場小室山遺跡の森を望む 

小室山の縄文文化をはぐくんだ
この谷へそそぐ湧水  
  



ゴールは三室公民館
隣の文殊寺の藤が見頃でした



馬場小室山遺跡クリーンアップと青空考古学教室

 さて今年も、遺跡が史跡としてふさわしい市民の憩いの里山になるようみんなの手できれいにするイベントが行われました。

 午前10時半、遺跡北側の入口に再集合、無造作に捨てられたゴミを拾ったり、無秩序に伸びてきた孟宗竹を整理しました。

 また、初めて参加された方も多く、遺跡の清掃後行われた青空考古学教室には、熱心に耳を傾けて聴いて下さいました。



ムラサキハナナ(ハナダイコン)の咲き乱れる
1号土塚北側斜面→


  
↑遺跡の説明プレートも花に埋もれています 

これから遺跡クリーンアップを開始!

けがのないように軍手をはめて

遺跡に入ります


 遺跡の森に分け入り、ゴミを拾います

丁寧に分別し、終了です。
今回は特定銘柄の空きビンが多数目立ちました。



中央くぼ地で青空考古学教室

ゴミのほか、石器や土器も見つかります

縄文時代の不思議な遺構に興味津津!


馬場小室山遺跡研究会ワークショップと氷川女体神社の祇園磐船竜神祭拝観

 遺跡の清掃を終わって、いったん昼食と休憩のため解散。午後は3時から三室公民館で、「馬場小室山遺跡研究会」第36回ワークショップの学習会と次回秋の市民フォーラムに向けての打ち合わせを行いました。
 この席で、日程確定に難航した第5回「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」は、プラザ・イーストの多目的ルームと展示室を予約できた10月19日(日)に決まりました
 その他、内容については、当日配布のレジュメをご覧ください。


 なお、昼食後の休憩時間、私たちは氷川女体神社の周辺の遺跡(武笠神主家の墓地)を探索、午後1時間半から行われた女体神社の祇園磐舟竜神祭を拝観しました。

 今年は公募で選ばれた稚児の舞いも奉納され、一生懸命舞う姿に拍手喝さいでした。


女体神社の本殿前から行列が磐舟祭の祭場に向かいます

四本竹で潔斎された祭場を竜神祭の竜が見守ります

かわいらしい稚児の「朝日の舞」

巫女の「豊栄の舞」には感動しました

 ⇒祭の由来などは、昨年取材した「氷川女体神社の祇園磐船竜神祭」をご覧ください
 あるけ〜さんのHP「馬場小室山遺跡緊急特集」に、氷川女体神社の巫女舞(2008)動画
がアップされています