2014.4.06
By さわらびY(ゆみ

65  春雨に濡れる見沼の桜をめでながら、第60回ワークショップを開催

T 午前中は、見沼代用水西縁の桜見と大古里遺跡の巡検

 見沼代用水の桜をめでながらの遺跡巡検は、この時が一番とのことで、春爛漫の3月30日(日)を選び、馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラムの第60回ワークショップが開かれました。
 午前10時半、三室公民館に集合し、馬場小室山遺跡周辺の遺跡の概要の説明の後、小雨模様の中、芝川の見沼代用水西縁の桜を見ながら、大古里(おぶさと)遺跡を巡検しました。
 あいにくの小雨模様でしたが、しっとりと霧雨に濡れて煙る桜並木の風情もまた味わいがありました。

 大古里遺跡については、1994年の調査で13.2mの縄文時代前期「関山式」の大型竪穴住居址が検出されたという第19地点の周辺を歩きました。
 大形住居址の位置の特定はできなかったのですが、台地上の建築現場や空き地、墓地には、縄文土器の破片が多数みられ、また溺れ谷で形成された台地の地形もよくわかりました。

 長屋門のある旧家のたたずまいや庚申塔群、中世板碑が立て掛けてある太子堂など、昔ながらの暮らしと信仰が残るムラの風景が興味深く、また庭木用の苗木が栽培されている畑は、木々の花が色とりどりに咲き誇りパステル画のようでした。
U 午後は、三室公民館で勉強会

 昼前、風雨が強くなる前に三室公民館に戻り、ミーティングと勉強会。
 まず地図を見ながら、午前中歩いた周辺の遺跡を確認したついでの雑談で 赤山街道と鎌倉道、「宿」地名からの中近世のムラの中心地などを考えました。
 その話題が落ち着いたところで、鈴木正博さんから「パブリック・アーケオロジーからみた日本考古学史」の講義。坪井正五郎の『コロポックル思考法』に学ぶということで、「コロポックル」を「X」=縄文人として読み替えると、坪井正五郎の考古学的な思考法には、先見的な明があったと教えられました。
 
 次回の恒例となった5/4馬場小室山遺跡クリーンアップ大作戦や、8月末の『山田湾まるごとスクール』の内容など話し合っているうちに、風雨も収まり、有志で馬場小室山遺跡を散策。
 その後は東浦和駅前での、恒例の懇親会で楽しいひとときを過ごしました。