2003.10.5(By.ゆみ)
10.20更新


2003年三山七年祭ドキュメント-第1章

七年祭を迎える人々 in 高津etc



縁起・高津ひめ神社

 八千代台からバスで西へ10分ぐらいの市街地の高台に、緑の森に囲まれた高津山観音寺があります。

高津山観音寺


 八千代八福神の布袋尊を祀るほか、関東大震災の際にその近くで虐殺された朝鮮人の霊を慰めるために奉献された韓国式の美しい鐘楼があることでも有名です。

 この寺の縁起はこう伝えます。
 平安のころ、藤原時平によって左遷された菅原道真に死後、その怨霊によって時平一族が次々と亡くなったといううわさが広まりました。
 そんな世相に耐え切れなくなった時平の妻が、5人の娘を伴って都からこの地にやってきて、時平の霊を慰めるため、お堂を建てて観音菩薩を祀りました。

 その後正慶年間(1332〜4)に千葉介の後裔がその因縁を聞いて、姫の名をもって村の名とし、観音寺を立てたという話です。

 高津ひめ神社はそれから160年後、明応元年(1492)に高津山観音寺に隣接して創建され、祭神は多岐津比売命、七年祭には姫君役として参加します。
 神社では、1月に弓神事を伴う「ハツカビシャ」が行なわれ、市の文化財になっています。

 また観音寺から北へ少し行った弁天池の隣には、高津姫の守り本尊を祀っていると伝えられる高津観音堂があります。




高津比盗_社
 
七年祭花流しの金棒(1997.11.3)

屋台(山車)



若衆による瓔珞(ようらく)磨き(in高津 2003.10.5)

 高津では2003年6月、祭礼実行委員の人選が行なわれ、7月1日、役員のほか、浅草の神輿店の主人も立ち会って神輿の点検が行なわれました。数回前に大修理をしたそうで、今回はその必要なしと判断されたそうです。

 秋になって本格的な準備が始まりました。

 10月5日(日)、若衆の皆さん30人ほどが神社に隣接した自治会館に集まって、屋台(山車)の飾りの点検修理・金属磨きが行なわれました。
また、金棒ほか、祭りの装束で使う紅白の綱を作ります。
 全員男性、ご祭神がお姫さまなので、女の人は手伝わないのだそうです。
 しかも、このお姫様は未婚! 子安の神輿をはじめ晒しを巻く神輿が多く、その晒しは安産のお守りにされるそうですが、高津は晒し(腹帯)を巻きません。
 ムラの若衆にとっても、大事な「おひめさま」です。


屋台の飾りを長持ちから出して点検

たくさんある瓔珞(ようらく)の点検

瓔珞と鳳凰の尾羽の点検修理
 
これは大丈夫?

木綿の布にアイロンを掛け紅白の綱の準備
  
藁縄をなう要領で縒りをかけて・・・      前回の写真を見ながら結び方を研究