2006.5.6
By さわらびY(ゆみ)
2005.9.7〜2006.2.26のお知らせと記録を再構成しました
27 馬場小室山からパブリック・アーケオロジー実践の第2章がスタートしました!
お知らせの巻頭言「馬場小室山遺跡とは」
さいたま市の馬場小室山遺跡は、縄文早期から続く貴重な縄文遺跡で、特に縄文時代後晩期のムラの姿を髣髴させる「環状盛土遺構」の姿と、二十年前からの32次の発掘調査で得られた考古学上の成果から、「縄文文化の正倉院」として注目されてきた遺跡です。
「縄文の森を守れ」という地元住民の署名運動の声も届かず、2004年9月末日、緊急調査に際して未調査の遺構を残して調査が終了するという前代未聞の経過に、遺跡に心寄せる市民・考古学研究者がともに、現地見学や勉強会、工事現場での土器などの文化財の救出を続け、2005年3月にはさいたま市指定文化財史跡となりました。
調査が終了した一周年の2005年10月1〜2日には、「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」を開催して、馬場小室山遺跡と出会い、行動し、学んだ成果と、これからのさいたま市の過去・現在・未来を繋ぐ歴史的文化資源の活用の提案を行いました。
いま、馬場小室山からパブリック・アーケオロジーの第2章が始まっています。
10月の第17回ワークショップでは、さいたま市岩槻郷土資料館での企画展示「さいたま市最新出土品展」で馬場小室山遺跡の昨年第32次調査で出土した遺物などを見学し、真福寺貝塚を踏査、11月の18回のワークショップではその報告を中心に、縄文後晩期の遺跡の形態の相異などについて知識を深めました。
あなたもご一緒に、このパブリック・アーケオロジー実践に参加しませんか。
以下の催しは終了しました
10月22日岩槻郷土資料館と真福寺貝塚へ 第17回ワークショップのお知らせ
フォーラムが終わって、まだ余韻の残る昨今ですが、馬場小室山遺跡研究会では10月22日、岩槻に行きます。
第17回ワークショップということで、さいたま市岩槻郷土資料館で、23日まで開かれている企画展示「さいたま市最新出土品展」で馬場小室山遺跡から昨年出土した遺物などを見学し、午後から車で移動し、真福寺貝塚を踏査します。
集合場所は、岩槻郷土資料館入口に午前11時です。早くお着きになったら、自由に見学していてください。
⇒馬場小室山研究会第17回ワークショップ レジュメ
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☆報告
馬場小室山遺跡出土遺物見学&真福寺貝塚踏査をしてきました
馬場小室山遺跡第32次調査出土土器
←「さいたま市最新出土品展」
真福寺貝塚にて今日は、馬場小室山遺跡研究会第17回ワークショップで岩槻まで行きました。
岩槻在住の長野さんのご案内で、明日でおしまいの「さいたま市最新出土品展」で馬場小室山遺跡出土した遺物やパネル写真を見て、午後から真福寺貝塚の踏査、さらにせっかく岩槻まで来たのですから、岩槻城址、花積貝塚、そして慈恩寺の歴史探訪もという企画です。
参加者は9名。3台の車に分乗し、幸い雨にも降られず、最後は、岩槻城にあった「時の鐘」まで連れていっていただきました。
今回は日本考古学協会福島大会などいろいろなイベントが重なり、いつもご指導いただいている考古学の専門家の皆様が来られないという中でのワークショップでしたが、馬場小室山に集う市民メンバーだけで資料をそろえ、大宮台地の縄文遺跡をしっかり見学してきました。
不参加の鈴木正博さんからは、「真福寺貝塚・泥炭層遺跡を歩くパブリック・アーケオロジー」実践の資料として「泥炭層遺跡の特徴と真福寺貝塚研究の意義」などの丁寧なレジメいただき、「広義の『遺丘集落』としての後晩期貝塚集落遺跡として、往時の地形を読み取れるか」という宿題を課せられての見学会でしたので、のほほんと物見遊山とはいかず、調査報告書の実測図を見ながら、まじめに議論しながら現地を歩きました。「さわらび通信」BBSより 2005/10/22 (土) 23:32⇒さわらびYブログ『「国史跡」真福寺貝塚を歩いてみて』
以下の催しは終了しました
第18回馬場小室山遺跡研究会ワークショップ →レジュメ
阿部副委員長タイム
縄文の小室山想像図の検討
2005年11月27日(日) 13:00〜 場所:三室公民館 1F 講座室
(1)「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」記録集企画について
・プレ・フォーラム記録集企画説明:(阿部副委員長)
・馬場小室山遺跡のビデオ企画説明:(事務局)
(2)「考古学実習入門(13)」−真福寺貝塚・泥炭層遺跡の研究−
・第17回ワークショップにおける踏査報告とこれからの研究への手引き
・大山史前学研究所による研究動向:(阿部副委員長)
(3)10/1〜2フォーラムについての意見交換など
☆報告
以上のほか、井山画伯がフォーラムへ向けて、縄文時代の小室山復元想像図を描くに当たり、研究会の皆でその復元考証を行いました
以下の催しは終了しました
初春2006年1月7日(土) AM:氷川女体神社初詣と三室の史跡散歩
馬場小室山遺跡のある三室の台地と見沼の地形、小室山の屋敷林を伝えてきた武笠家、古代から地域に伝わる信仰、それらの歴史や地理を歩いて知るためのフィールドワークを企画しました。
文珠寺にも初詣(福嶋さん撮影)
まずは、新春を寿ぎ、氷川女体神社の初詣と三室の史跡散歩を行います。
☆集合は、東浦和駅10:30 または女体神社本殿前11:00
☆見学先:神社本殿→見沼氷川公園(磐舟祭祭祀跡・「案山子」の記念碑・見沼用水見学)→馬場小室山遺跡→神明社→文珠寺→13:30三室公民館
詳しい内容は、「歴史の中の馬場小室山とその周辺T」 フォーラム資料集「馬場小室山と出会って」をご覧ください
氷川女体神社初詣が終わって
神主さんの神社の歴史や文化財の説明をお聞きしました
見沼氷川公園にて
恒例の馬場小室山遺跡の見学会
盛土の遺構の上は住宅街が完成
史跡指定された遺跡(左部分)の整備と活用が今後の課題です
⇒ 新春の氷川女体神社にて (ふぉとすけっち 史跡歳時記)
PM:馬場小室山遺跡研究会第19回ワークショップ
☆場所:三室公民館第2会議室
☆時間:14:00〜17:00
☆内容 ⇒レジュメ
(1)パブリック・アーケオロジ活動
・第2回「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」実施の件
・第1回の実施成果を如何にして深化・普及させるか-パブリック・アーケオロジ分担研究について
・「みぬまっぷ」第1号の完成版を目指して
・ビデオ作成の推進状況について
(2)馬場小室山遺跡の研究
・【新春の夢】馬場小室山遺跡事典の作成
◎遺跡の活用は遺跡の重要性理解からです。31次にわたる調査報告書の分析を進めます。
(3)「見沼文化」の解明
・【地域研究のスタート】馬場小室山遺跡周辺の遺跡
◎撚糸文土器から千網式まで順次近隣の遺跡を確認し、馬場小室山遺跡と比較します。
以下の催しは終了しました 2月26日(日)馬場小室山遺跡研究会第20回ワークショップ
☆場所:三室公民館講座室
☆時間:13:30〜17:00☆内容 ⇒レジュメ
☆なお AM10:30から、3月5日フォーラムへ向けた事務局会議を同所で行います。
(1)「見沼文化」の解明をめざした地域研究(2)―フィールド・ワーク―
・馬場小室山遺跡周辺の撚糸文土器期遺跡の確認
前回は宮本遺跡(氷川女体神社周辺)を歩きましたので、今回は三室遺跡や松木遺跡などを確認します。
(2)モースの『大森貝塚』に学ぶ(10)―前回の継続―
(3)馬場小室山遺跡の基礎的研究(1)―前回の継続―
・第1次調査報告書を検討します。
(4)大宮台地における縄文時代後晩期集落の研究
・赤城遺跡の地上系ムロ(室)について
3.5市民フォーラムへ向けた事務局会議
雨に濡れたろうばいと枝垂れ梅(文珠寺・三室公民館前空地にて)《あいにくの雨でフィールドワークはせず、ひたすらお勉強会でした》